NTS-1コラボ連載第3回の補足(DSPの基礎)

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こんにちは、フランク重虎です。
NTS-1用カスタム・エフェクトの作成方法を読んでくださってありがとうございます。
第三回の記事内容をブログでフォローしていきます。

今回からエフェクトを具体的に作成していくわけですが、第三回で作るエフェクトのカテゴリはModfxとなります。
makeコマンドでビルドしたデモを転送するときはModfxとして転送しましょう!

そもそも何故Modfxなのか?という点から。
実はどのテンプレートでも書き方を変えれば同じ物が作れるのですが、ビットクラッシャーなどモジュレーション系を作るのに都合よいテンプレートだからです。
それと単純にディレイやリバーブにカテゴライズしたら違和感がありますからね。

さて、エフェクト作りが少し簡単に感じられる基礎知識を書きます。
書き方を変えれば同じものが作れるという事でしたが、どのエフェクトも単純に
・インプット
・エフェクト
・アウトプット

の3つのセクションで出来てます。
エフェクトを入出力で挟む形ですね。
さらに変化量とかを変えるのにツマミからの操作が加わります。
1+1=2で言えば1がインプット、足し算がエフェクト、2がアウトプットですね。

この音の演算をDSPと呼んでいてエフェクトの本体の事です。

DSPは自由にプログラミングできますので、エフェクト作るのに電子回路の知識も作業も必要ありません。
単純に高さを数値で表された波形の粒(サンプル)が入ってきて、それがどう変わるか計算式を好きに書くだけです。何度でも作り直せます。
これが電子回路だったら変更するたびに基盤も作り直して新たな部品も必要となり、、凄く大変ですね
でもDSPチップに入出力とコントローラを付けた物ならば、後からどんなエフェクトにしようか自由に考えられて変更も自由です。
そう考えると改めてDSPって便利すぎる存在だと思いますよね。

ちなみに配線もせずにエフェクター作りに都合の良くできてるものってNTS-1以外にありません。
正確にはlogue-SDK対応製品以外にありません。
シングルボードコンピュータを買って、コントローラの回路を作って、CODECのICの回路も組んで・・などなど
部品選びのノウハウやら知識も必要です。

最後に、DSPでやることは基本的に四則演算です。
例えば音を倍にしたい時は2を掛けます。
AB二つの音を足したいときはA+Bとします。
これは凄い単純な例ですが、前の音の値を控えておいて半分にして足したら…
前の音が小さくなって足されたらエコーですよね。
その間隔を小さくすればフランジャーです。
単純な掛け算でも音を数倍にして出力の限界に達したらオーバードライブですね。

このように波形をどう計算したら良いかを想像すれば何でも作れます!
入ってきた値を加工して出力する。
とても面白いですので色々考えてみましょう!

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